システムとエントロピー

バグをなくすのは難しいです。一バイトでも違っていればシステムは正しく動きません。
これは物理的な見方をすると、バグのないシステムは、エントロピーが最小の状態であることになります。熱力学第2法則であるエントロピー増大の法則により、システムに手を加えればどんどんエントロピーが増大し、バグが埋め込まれていきます。エントロピーを最小にするには、膨大なエネルギーが必要です。エネルギーとはプログラミングやテストなどの作業です。


ホーキングはブラックホールにもエントロピーがあることを見つけました。2つのブラックホールが合体し、1つのブラックホールになると、エントロピーは最初の2つのエントロピーを足したものより大きくなります。システムも2つのシステムが全く関連がない場合と、お互いが強く関連している場合では、作業量は全然違います。関連がある場合は、2つの別々のシステムを作るより、1つの合体したシステムを作る方がより多くの作業が必要になります。逆の見方をすれば、1つのシステムを依存性の少ない2つのシステムにうまく分けることができれば、少ない作業量でできます。これもエントロピーで説明できます。


熱力学は定性的だけではなく、定量的にエントロピーもエネルギーも計算できるので、それをシステムに応用すれば、システムに必要な作業量を定量的に計れるかもしれません。


多分、誰かが考えてそうです。